
この冒険を終えた人へ向けて、
旅の記憶を綴っています。
「幻想は無力な作り物か?」
『メタファー:リファンタジオ』を始めてすぐ、
私はそう問いかけられた。
その時も迷わず「いいえ」と答えた気がする。
でもクリアした今、
始めた頃よりももっと力強く答えられる。
なぜなら私は、この物語に心を動かされたからだ。
王の魔法と私の名前
なぜ王の魔法の中に私の名前があるのだろう…?
アカデメイアに立ち寄るたびに、巻物を確認せずにはいられなかった。


王の魔法が何か分かった時、思わず声が出た。
「え…!?そういうこと!?」
だから巻物に書いてあるのがプレイヤー名だったのか…!
私はこの物語の外側にいるんじゃないんだ。
私がこのゲームを手に取る前から『メタファー』の物語は、私を巻き込む形ですでに始まっていた。
ルイと王子
ルイが「醜いな…」と言った時から、
私はこの人の行動には何か理由があるんだと思っていた。
だから王子に呪いをかけた犯人だと言われた時も、
「なぜわざわざ”呪い”なの?」とずっと疑問だった。
そんなに強いなら最初から命を奪えたはず…!
結局、ルイは濡れ衣を着せられただけだった。
そして物語の終盤でルイの過去を知った時、
「そういうことかぁ…きっと打ち砕かれた理想の上にさらに幻想を重ねてるのかもなぁ」
と思った。
ルイがもしまだ絶望を知らない時に王子と出会えていたら、ストロールたちのような「仲間」になれただろうか。
私が「いいえ」と答えた理由
「幻想は無力な作り物か?」
私は最初から迷わず「いいえ」と答えた。
それはきっと、これまで何度も物語に心を動かされてきたからだ。


寄り道をして景色を眺めたり、
ダンジョン後の仲間との食事、鎧戦車に乗って移動しながら少しぼーっとしてみたり。
わくわくしたり、
どきどきしたり、
時には絶望したり。
そういう時間が、私は好きなんだ。
「幻想は無力な作り物か?」
幻想によって人が劇的に変わることはないかもしれない。
理想や夢を持ったからといって、明日から別人になれるわけでもない。
人が変われること以上に変われないこともよく分かってる。
それでも私は、この物語に心を動かされた。
王の魔法が解明された時も、
主人公の正体を知った時も、
ルイの過去に胸を痛めた時も。
私はずっと物語の外側にいるつもりだった。
けれど『メタファー』は違った。
それが、たまらなく嬉しかった。


『メタファー』は最後にこう語りかける。
「幻想が、君の力とならんことを、心より願っている」
その言葉のあと、
私は思わず拍手していた。
やってよかった。
心の底からそう思った。
©ATLUS. ©SEGA.

コメント